― フルタイムで働きながら資格を取り、60歳から始まったフラワーアレンジメントのある暮らし ―
1月という季節は、不思議な時間の流れを持っています。
お正月のにぎわいが過ぎ、世の中がまた日常へ戻っていく頃。
寒さの中で、心も自然と内側へ向かい、ふと立ち止まる瞬間が増えていきます。
そんな1月のある日、
私はこんな問いを自分に投げかけていました。
もし花がなかったら、私は今、どんな1月を過ごしていただろう。
目次
1月という季節が、心を内側へ向かわせる理由
お正月が終わったあとの静けさ
1月は、新しい年が始まった高揚感と、
現実に戻る感覚が交差する季節です。
外は寒く、家で過ごす時間も増え、
自然と「自分の時間」が浮かび上がってきます。
忙しさが落ち着いたときに生まれる問い
忙しい毎日の中では見えなかった気持ちが、
1月になると、ふっと顔を出すことがあります。
これからの暮らし、これからの時間の使い方。
答えを急がなくてもいいけれど、
考えずにはいられない、そんな季節です。
フルタイムで働いていた頃の私と、花のない日常
毎日をこなすことで精一杯だった時間
振り返ると、私は長い間、私はフルタイムで働いていました。
仕事をして、家のことをして、
一日が終わる頃には、もう次の日の準備。
特別に不満があったわけではありません。
けれど、心のどこかで
「このままでいいのだろうか」
そんな小さな違和感を抱えていたように思います。
自分の時間が、いつも後回しになっていた
忙しさの中で、自分のための時間は後回し。
好きなことや、心が落ち着くことは、
「いつかできたらいいな」という存在でした。
フラワーアレンジメントとの出会いがくれたもの
花に触れる時間が、心を整えてくれた
そんな日常の中で、
私にとっての転機となったのが
フラワーアレンジメントでした。
最初から教室を始めたいと思っていたわけではありません。
ただ、花に触れている時間だけは、
不思議と心が静かになり、
自分の呼吸に戻れる感覚があったのです。
上手に生けることより、大切だった感覚
花を前にすると、
「うまくやろう」とする気持ちが薄れていきました。
それよりも、
今この瞬間に集中している自分がいる。
その感覚が、何より大切でした。
60歳までに資格を取ると決めた理由
働きながら学ぶという選択
私は心の中で、
60歳で退職するまでに、
フラワーアレンジメントの資格を取ろう
と決めていました。
大きな決意表明ではありません。
誰かに宣言したわけでもなく、
自分自身との静かな約束でした。
仕事を続けながら学ぶことは、
決して楽ではありませんでした。
時間も体力も、余裕があるとは言えない日々です。
それでも続けられた理由
それでも、不思議と続けることができました。
資格取得中には、子供たちの結婚や出産という出来事がありましたが、、
花と向き合っている時間が、
忙しい日常の中で、
自分を取り戻す場所になっていたからだと思います。
退職後の4月、節目として迎えたお花教室の始まり
そして60歳で退職。
人生のひとつの節目を迎えました。
その先の時間を、
ただ空白にしたいとは思っていませんでした。
退職後の4月からは、
フラワーアレンジメント教室を始める。
それは、すでに心の中で決めていたことです。
フルタイムで働きながら資格を取り、
少しずつ学びを重ねてきた時間は、
そのための準備でもありました。
大きな挑戦というよりも、
これまで積み重ねてきた花の時間を、
次の季節へと静かにつなげていく。
そんな感覚に近かったように思います。
花のある時間は、
すでに私の暮らしの一部でした。
だからこそ、
退職後の春に教室を始めることは、
とても自然な選択でした。
春の光の中で始まった、小さな教室
退職後の4月。
春のやわらかな光に包まれるように、
静かにお花教室を始めることになりました。
大きなスタートではありません。
けれど、今の自分にとって
無理のない、自然な形でした。
花があるだけで、1月の過ごし方は変わる
時間の流れが、少しゆっくりになる
今、1月のアトリエで花に向き合いながら、
改めて感じることがあります。
もし花がなかったら、
フラワーアレンジメントに出会っていなかったら
私は今も、
ただ時間をこなすだけの1月を
過ごしていたかもしれません。
年齢を重ねた今だから感じられる花の魅力
花は、人生を劇的に変えるものではありません。
けれど、立ち止まったときに、
自分の足元を照らしてくれる存在だと感じています。
年齢を重ねた今だからこそ、
花の静けさや、余白の美しさが、
心に深く染みるのかもしれません。
もし今、立ち止まっている人がいるなら
新しいことを始めなくてもいい
1月は、何かを始める季節というより、
自分の気持ちにそっと耳を澄ませる季節なのかもしれません。
無理に答えを出さなくてもいい。
大きな決断をしなくてもいい。

花のある暮らしを、想像してみるだけでいい
もし花がなかったら、
私は今、どんな1月を過ごしていただろう。
寒い朝に窓を開け、
季節の空気を感じることもなく、
気づけば一日が終わっていたかもしれません。
花のある暮らしは、
立ち止まるきっかけをくれます。
忙しさに流されるのではなく、
今の自分の気持ちに目を向ける時間を
自然とつくってくれるのです。
1月は、何かを急いで始めなくてもいい季節。
花と向き合いながら、
これからの一年をどう過ごしたいかを
静かに考える時間があってもいい。
私自身もこの一年により良いレッスンをお届けするために
ゆっくりと進んで行きます。

