子育て中は

仕事と家庭の両立に追われた日々

私には3人の子どもがおり、30代・40代は子育てと仕事に精一杯の毎日でした。
とくに末っ子の息子が小学校4年生から野球を始め、土日は試合やお茶当番などで予定がびっしり。
そこで私は販売職のパートから土日休みのある実験補助の仕事に転職しました。

新しい職場では、実験装置と向き合う静かな環境。
暗室での作業や一定温度の部屋にこもる時間が多く、人と話す機会も少ない仕事でした。
けれど、人見知りな私にとってそれが心地よく、「人と接しないなんて最高!」と思っていたのです。

子育てが一段落して気づいた“自分時間”

息子が大学生になり、上の娘たちも社会人となると、ようやく私の子育ても一区切り。
仕事は週3日から始まり、やがて週5日のフルタイムに。
それでも、どこかで「このままでいいのかな?」という小さな違和感が芽生えていました。
充実した日々でしたが、毎日が同じ事の繰り返しで、自分の楽しみが見つからない、、、
そんな気持ちを抱えながら過ごしていたのです。

60歳で仕事を退職した後どのように過ごそうかな?

「好きなことをして過ごす」だけではなんだか物足りない、、

50代半ばを迎える頃、「仕事を辞めたらどんな生活をしているんだろう?」と考えるようになりました。最初は「のんびり過ごせばいい」と思っていましたが、60歳が近づくにつれて、まだ体も心も元気で何かできそうな気がしてきたのです。

イギリスとバラへの憧れが再び

思い返せば若い頃からイギリスとバラが大好きでした。
テレビで見る英国の庭園、クラシックな建物、自然と調和した花々。
そんな世界にもう一度触れたくなり、「イギリススタイルのフラワーアレンジメントを習ってみよう」と思い立ちました。
それが、私の第二の人生を大きく変えるきっかけになったのです。

フラワーアレンジメントに出会って

教室で出会った“輝く女性たち”

イギリススタイルのフラワーアレンジメントのレッスンに通い始めると、そこの教室にはお花の先生を目指して頑張る方がたくさんおられました。
みなさん明るくてキラキラしていて、まるで花そのもののよう。
そんな姿に刺激を受け、「私も何かできるかもしれない」と心の奥でそっと思いました。

人見知りでも挑戦できる世界

とはいえ、当時の私は引っ込み思案。
「お花の先生なんてとんでもない」「人前で話すなんて無理」と思っていました。
それでも“技術だけでも身につけたい”という気持ちで資格コースに進みました。
花と向き合う時間は穏やかで、自分の内面が少しずつ変わっていくのを感じました。

花仕事の資格取得から教室開校まで 

学びの中で芽生えた“お花の先生になる覚悟”

資格コースに進んだ当初は「先生になるなんて無理」と思っていた私ですが、学びを重ねるうちに周囲の仲間や講師の先生方に励まされ、自信が少しずつ芽生えていきました。
最初はブーケを作る手もぎこちなく、思うように形にならない日々。
それでも先生の「焦らず、基本に忠実に。」という言葉に救われました。

レッスンを重ねるうちに、花が自然とこちらの気持ちを映し出してくれるようになり、作品を作る時間がいつしか私自身の心のリセットの時間になっていました。
同じクラスの仲間が作る作品に感動したり、うまくできた時に褒め合ったり──花を通じて人とつながる喜びを感じるようになったのです。

そんな中で、「いつか私も誰かに花を教えたい」という想いが心に灯りました。
教えることはまだ怖いけれど、花を通して人の気持ちを明るくできるなら挑戦してみたい。
そう思えるようになったのです。

お花を通して誰かに喜んでもらえること、自分の手で季節を表現できること──その喜びを知った時、私の中で“お花の先生になる覚悟”がゆっくりと形になっていきました。

資格取得という新たな挑戦

私が所属しているのは、一般社団法人フラワーワークスジャパン(FWJ)という団体。
教室を開校するためには、実技と筆記の試験に合格する必要があります。
さらに、「花仕事支援セミナー(全6回)」を通して教室運営のノウハウも学びます。

技術だけでなく、経営や発信の知識も学ぶ中で、次第に「お花の先生になりたい」という気持ちが自然と芽生えていきました。
人見知りの私でも、花を通してなら人と関わることができる──そう思えるようになったのです。

フラワーアレンジメント教室のセカンドライフがスタート

退職から開校までの道のり

退職を迎える前から準備を進め、60歳の3月に仕事を退職。そして4月、自宅に小さなアトリエを開校しました。
長年勤めた職場を離れる不安もありましたが、それ以上に「新しい人生を始める」というわくわくした気持ちが大きかったのを覚えています。

開校当初は生徒さんも少なく、毎回ドキドキしながらのレッスンでした。
それでも、一人ひとりのお花に向き合う姿を見ていると、自然と「この道を選んでよかった」と感じました。

継続するサポートと成長

フラワーワークスジャパンでは、資格取得後も起業サポートが続きます。
マーケティングやレッスン内容の改善、発信の方法など、学びは終わりません。
教室を続ける中で、生徒さんとの出会いが何よりの励みになり、自分自身も成長していくことができました。

そして現在のフラワーアレンジメント教室は!

生徒さんとの“花時間”が喜びに

開校から数年たった今、教室には20代から70代まで幅広い年代の生徒さんが通われています。
お仕事をリタイアされた方、趣味として始められた方、資格取得を目指す方──目的はさまざまですが、皆さんに共通しているのは「お花が大好き」という気持ちです。

レッスンでは、花の扱い方やデザインの基礎はもちろん、「花と向き合うことで心が整う時間」を大切にしています。
忙しかった子育てや仕事から少し離れ、自分を取り戻すようなひととき。
それが、私が目指す教室のかたちです。

“花を通して笑顔が広がる場所”へ

今ではInstagramやブログを通して、教室の雰囲気や作品を発信しています。
遠方から通ってくださる方もおられ、「花を習う時間が自分のご褒美です」と言っていただけることが本当に嬉しいです。
お花を通して誰かの心を明るくできる──それが、私の生きがいになっています。

まとめ 〜学びは人生を変える力〜

人生100年時代、まだまだこれから

人生100年と言われる今、50歳はまだ折り返し地点。
子育てが終わっても、新しい挑戦はいくつになってもできます。
私も60歳からのスタートでしたが、あの一歩がなければ今の自分はいません。

「学びは究極のアンチエイジング」

新しいことを学ぶと、心も体も自然と前向きになります。お花に限らず、資格取得や趣味など、興味のあることから始めてみてください。
年齢を重ねても、夢を持つことで人は輝ける──それを私自身が実感しています。

あなたも、自分の“これから”を楽しむ第一歩を踏み出してみませんか?

アトリエの庭小屋のイギリスアンティークのステンドグラスにアレンジ
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