まず
プラチナジュビリーとは70周年の記念式典のことです。
特に君主制の国家で君主の在位70周年を記念するお祝いのことです。
ではジュビリーとは
君主の生涯とその治世を祝う祝典のことです。「記念祭」「祝典」の意味で使われています。
最近では2022年6月に英国エリザベス2世のプラチナジュビリーが盛大に行われました。
今回はこのエリザベス女王のプラチナジュビリーについて説明いたします。
目次
プラチナジュビリーの祝典は2022年6月2日~5日
6月2日 トゥルーピング・ザ・カラー
トゥルーピングザカラーとは、エリザベス女王のお誕生日のパレードのことです。元々の意味は軍旗の色、カラーを見せるということだそうです。
(エリザベス女王のお誕生日は4月なのですが、公式のお誕生日のお祝いは毎年気候の良い6月に行われます。)
このお祝いのパレードは軍事パレードで兵士約1500人と200頭の馬、400人の音楽隊が参加します。
パレードはバッキンガム宮殿から出発して、馬や馬車に乗ったロイヤルファミリーとともに宮殿前の大通りザ・マル(バッキンガム宮殿とトラファルガー広場を結ぶ通り)を通ってホース・ガーズ・パレードまで進みます。
そして、バッキンガム宮殿のバルコニー立つエリザベス女王とロイヤルファミリーが見守る中英国空軍による祝賀飛行(バッキンガム宮殿の上空を飛行)でお祝いは締めくくられます。
6月3日 セントポール大聖堂での礼拝
エリザベス女王の治世に対する感謝の礼拝が行われました。
同聖堂にあるイギリス最大の鐘「グレート・ポール」も鳴らされました。
6月4日① エプソム競馬場でダービー開催
エプソム競馬場でレースがおこなわれて、エリザベス女王とロイヤルファミリーも観戦しました。
エプソム競馬場とはロンドンから南に約27キロメートルに位置するエプソムダウンズ (サリー) にある競馬場で、クラシック競走であるダービー、オークスが行われる競馬場として有名です。
6月4日② バッキンガム宮殿で「プラチナパーティー」
英国王室とBBCの共同主催による祝賀コンサート「プラチナ・パーティー」がバッキンガム宮殿前の広場で開催されました。
クイーン、サー・ロッド・スチュワート、アンドレア・ボチェッリ、デュラン・デュラン、アリシア・キーズ、ダイアナ・ロスら豪華スターがライブ・パフォーマンスを披露。
その模様はBBC Oneで生中継されました。
エリザベス女王はこのコンサートも欠席でしたが、「プラチナ・パーティー」はエリザベス女王がくまのパディントンとお茶会をするユーモア溢れるスペシャル映像で始まりました。
「お招きいただきありがとうございます。素敵なジュビリーをお過ごしのことと思います」と紳士なパディントン。
「お茶はいかがですか?」との女王のお誘いに、パディントンがティーポットから紅茶をほぼ飲みきってしまうハプニングが発生しました。
緊急事態用のマーマレードサンドイッチで紳士挽回を図るパディントンは「マーマレードサンドイッチはいかがですか?緊急時に備えて常に持っています。」と帽子のなかから。
すると「私もよ」とエリザベス女王、「私はこちらに」と女王のバッグの中からマーマレードサンドウィッチが出てきます。
宮殿の外から聞こえるイギリス国民の歓声に執事は「女王陛下、いよいよパーティーが始まります」と。
パディントンは「在位70周年、おめでとうございます。そして感謝いたします、これまでのすべてのことに」
そしてプラチナパーティーが始まりました。
6月5日 ビッグ・ジュビリー・ランチ
最終日の5日の「ビッグ・ジュビリー・ランチ」をもって「プラチナジュビリー」の祝典は幕を閉じます。
これは各地で地元の人たちが集まり、屋外でランチを楽しむイベントです。
このランチへの参加を申し込んだ人は、6万人を超えているそうです。
道路を通行止めにして、テーブルとイスをならべ近所の人々が集まってお祝いのパーティーをするというのはイギリスの伝統だそうです。
プラチナジュビリー以前のお祝い
プラチナ・プディング・コンテスト
これはエリザベス女王にささげる新しいスイーツを選定するお菓子つくりのコンテストです。
バッキンガムパレスに王室御用達のデパート・フォートナム&メイソンと、ビッグジュビリーランチのチャリティー(エデンプロジェクト)が協賛して、プラチナジュビリーをお祝いするにふさわしいプディングのレシピを国民から募集しました。
8歳から108歳まで5,000もの応募があったそうです。
条件は女王にふさわしい、けれど誰もが家庭で再現できる材料と道具で作られていること、だったそうです。
コンテストの優勝者は、ジェマ・メルヴィンさん。
「ジェマのレモンスイスロール&アマレッティ・トライフル」という名前のスィーツです。
「トライフル」とは、簡単に言うとカスタードクリームやスポンジケーキ、フルーツなどを器のなかで層状に重ねたものです。
最後に
私はフラワーワークスジャパン(FWJ)に所属しております。
2022年8月に発売されました全国誌「ベストフラワーアレンジメント」82号にFWJの先生方のフラワーアレンジメントの作品を「エリザベス女王在位70年を祝う花」というテーマで掲載いただきました。
くわしくはブログに書きましたのでよろしければご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
追加です。
このコラムをホームページにUP後しばらくして、
2022年9月8日にエリザベス女王はご逝去されました。
また9月19日にはセントポール寺院で荘厳な国葬が行われました。
女王のご冥福を心よりお祈り申し上げます。